2006年4月1日~2007年3月31日までの事業年度の時に支払った役員給与は、法人税法上でどのような扱いになるのでしょうか。
2006年4月1日~2007年3月31日の期間内に始まる事業年度に、法人が役員に支払う給与額数の中で下のような定期同額給与、一定の利益連動給与、事前確定届出給与のどちらにも当てはまらないものの額数は、損金不算入となります。
しかし、下記のような給与のどちらかに当てはまるものでも、妥当でない高額の部分の額数は、損金不算入になります。
定期同額給与とは、以下の項目に当てはまる給与を言います。
1.役員に対する支給時期が1ヶ月を超えない一定のそれぞれの期間である給与で、当該の事業年度の支給期間ごとにおける支給額数に差がないこと
2.定期給与の額数に対して、その事業年度の始まる日の含まれる会計期間の始まった日から3か月がすぎる日までにその改定が行われた時の下のような定期給与
(1)対象の事業年度に対して、改定される前のそれぞれの支給時期の支給額が同じ額数になる定期給与
(2)対象の事業年度に対して、改定以後のそれぞれ支給時期の支給額が同じ額数になる定期給与
3.対象の法人の経営状況が大幅に悪化したことなど、その他にもこれと類似な理由で行われた定期給与の額数の改定(定期給与の額を減らした改定に限る)で、当該の事業年度のその改定される前のそれぞれの支給時期の支給額数とその改定以後のそれぞれの支給時期の支給額数がそれぞれ同じ額になる定期給与
4.引き続けて供与される経済的利益の中で、その毎月に利益の額数が大概同じであるもの
一定の利益連動給与とは、同族会社ではない法人が業務の執行を行う役員に支払う利益連動給与で、下記の1~3の要件全てを満足させるものを言います。ただし、他の業務の執行をする役員の全員に対しても、下記の要件を満足させる利益連動給与の支払いを行う時に限られます。
1.損金経理を行っていること
2.有価証券報告書に載せられる当該の事業年度の利益に対する指標の数値が、決定されてから1カ月以内に支給され、または支給される予定であること
3.算定の方法が、有価証券報告書に載せられるその事業年度の利益に対する指標を基にした客観的な方法で、下記の要件を満足させるものであること
(1)確定額数が限度になっているものであると同時に、他の業務の執行をする役員に支払う利益連動給与に関する算定の方法と同じものであること
(2)その事業年度の始まる日の含まれる会計期間の始まる日から3ヶ月が過ぎた日までに一定報酬委員会が決まっていることなど、そのほかこれと類似の一定の妥当な手続きを行っていること
(3)内容が、上記の(2)の手続き・決定終了の日から延滞の事実がなく有価証券報告書に載せられていることなど、その他の一定の方法で示されていること
最後に事前確定届出給与とは、対象の役員の職務に対して所定時期に確定された額数を支払うという内容の規定にしたがって支払う給与のことで、納税地の管轄税務署長に、下記のどちらかの速い日までにその規定の内容に関わる届出を出しているものをいいます。
1.対象の給与に関する職務の執行が始まる日
2.対象の事業年度の始まった日の含まれる会計期間の始まった日から3ヶ月の過ぎた日